【台湾ハイテク株紹介】指紋生体認証センサーの大手プロバイダー《神盾(EgisTec)》
今回は指紋生体認証センサーの大手プロバイダー、神盾(Egis Technology)(以下、EgisTec)を紹介するで
「神盾」...すごくインパクトのある企業名ですね
なんでも守ってくれそうって感じやな。第三者の侵入を防ぐ最後にして最強の盾「神盾」!
とまあ冗談はここまでにして、EgisTecについて紹介していくで
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更新履歴
- 2022年4月23日:サムネイル更新
- 2021年7月24日:タグ更新
神盾(EgisTec)基本データ
基本情報
銘柄コード | 6462 |
---|---|
市場 | 上櫃 |
会社名(中国語) | 神盾股份有限公司 |
会社名(英語) | Egis Technology Inc. |
本社 | 台湾 台北市 |
設立年 | 2007年 |
時価総額 | 128.83(億TWD)*1 |
事業内容
指紋生体認証センサーICの開発・設計を主としている会社です。
- 超小型タッチ指紋認証センサー
- スワイプ式指紋認証センサー
- 画面埋め込み型指紋認証センサー
がEgisTecの代表的な製品です。
画面埋め込み型指紋認証はハイエンド向けAndroidスマホを中心に普及してますよね。
また、生体認証システムを顔認証へ大きく舵を切ったAppleでさえ、最新の第4世代iPad Airの上部電源ボタンにTouch IDを内蔵しました。
近年のスマホの大きなトレンドである「狭額縁設計」によりディスプレイ下部のホームボタンが排除されたとしても、画面/側面ボタンへの埋め込みで指紋認証システムは生き残っていきそうです。
ましてはCOVID-19の影響もありマスク装着時の顔認証は面倒なことが多いので
指紋認証に追い風かなと思います。
顔認証と指紋認証センサーの両立が利便性におけるベストソリューションだと思いますが
コストとの兼ね合いでメーカーがどのような判断を下すかはわかりません。
EgisTecの指紋認証センサーですが、スマホ世界大手4社へ供給しており
直近で言えば、2020年春にHUAWEIから発表されたHonor 30 Pro / Pro+とnova 7 Proに搭載されています。
元々韓国のスマホメーカーの大手サプライヤーの一角に位置しており、近年はその手を中国へも広げているようです。
その結果としてのXiaomi、OPPO、HUAWEIを含む中国大手スマホメーカーからの受注獲得ニュースですね。
指紋認証センサーでもう一つ気になるのは「指紋認証センサー埋め込み型クレジットカード」
こちらは今後の普及が期待できるアプリケーションといった感じです。
また、中小型モバイル端末向け以外の用途では、今後、ICカードへの搭載が進む見通しである。クレジットカードに指紋センサーを搭載し、指紋をスキャンするだけで、迅速かつ便利でありながら高い安全性が確保できる決済ソリューションとして利用拡大が期待される。
指紋認証センサーの世界市場は2020年の30億米ドルから、2025年には60億米ドルの規模に成長すると予測されており
EgisTecは、今後さらに拡大する「生体認証決済」に欠かせない指紋生体認証センサーの大手ベンダーとして期待できます。
- 中国市場にて事業拡大中
- 指紋認証センサーの正解市場は今後も成長
株価推移
神盾(EgisTec)業績
売上高・営業利益・営業利益率
まずは通年の業績推移
次に四半期毎の業績推移
- 2013~2015年の営業利益赤字から黒字へ転換し、そのまま右肩上がりで業績を伸ばしている
- COVID-19の影響で今年2020年は前年比トントンぐらいになる模様(四半期決算レポートより)
今後の株価(特に2021年)を考えるとまずは2020年第4四半期の決算に注目。
そして、スマホの出荷台数がどのぐらい伸びるか(回復するか)が重要になってきそうです。
EPS(1株当たり利益)
まずは通年のEPS推移
次に四半期毎のEPS推移
- 2020年度はCOVID-19の影響もあってかEPSの伸びはあまりよくなさそうです。
- 第4四半期の結果はまだですが、去年のEPSを大きく上回る期待値は低いかなと。
神盾(EgisTec)収益性
ROE・ROA
まずは通年のROE・ROA推移
次に四半期毎のROE・ROA推移
神盾(EgisTec)株主還元
配当金・配当性向
- 配当性向はまあまあ高め
(私個人的には)インカムゲイン狙いの銘柄とは思ってないので、ここに関しては特に気にしていません。
配当はおまけ程度かなと。
まとめ
- 世界的なパンデミックによるスマホ需要低下はあったが、徐々に回復している
- 画面埋め込み式指紋認証が今後さらに普及拡大していくとEgisTecへチャンスあり
- 指紋認証センサーの世界市場は2020年の30億米ドルから、2025年には60億米ドルの規模に成長
- 【懸念点】COVID-19により、指紋センサー等の接触生体認証技術に対する懸念が溜まっていて、顔認証等の非接触技術への移行が指紋認証センサー市場へのマイナス成長へ影響する可能性がある
では、この辺で。
拜拜~
*1:2020年11月27日時点